挨拶

全国私立通信制高等学校協会は、1971年(昭和46年)に発足しました。我が国で通信制による高等学校の教育が開始された創成期より、教育活動に邁進してきた私立の高等学校が集い、通信制高等学校教育の振興にあたってまいりました。当時は高校進学率が半数程度という時代背景の中、中学校を卒業して社会で働きながら、高等学校で学びたいという生徒が多い時代でした。現在は通信制高等学校に通学する生徒は、高校生年代が大半を占めるなど、当時の姿とは大きく変化していますが、全日制や定時制とは異なる、通信制の学びを求める生徒が、「いつでも、どこでも、だれにでも」といった、通信制高等学校の姿勢に共鳴し、通信制で学ぶ生徒数、学校数とも増加しています。

通信制高等学校では、幅の広い学習方法で教育が行なわれています。学習指導要領で定められた、通信制として必ず実施しなければならないスクーリング(面接指導)、レポート(添削指導)などの教育に加えて、講座の配信などメディアの利用。集中的なスクーリングの実施。全日制と同様な登校型。このような多様な学びのスタイルがそれぞれの学校で用意されています。

令和4年度からの新学習指導要領では、「個別最適な学び」をいかにして実現するかが大きなテーマとなっています。通信制における、個々の成長を大切にした多様な学習スタイルから、生徒ひとりひとりが、自分にあった学びの方法を選択して、高等学校での学びを楽しく進めて頂きたいと思います。

全国私立通信制高等学校協会は、全国の私立通信制高等学校の充実・発展を願う立場から、文部科学省が推進する通信制の質の確保・向上に向けた省令改正や「ガイドライン」等を遵守した教育活動を展開している高等学校が加盟している団体です。これからの社会の急激な変化へ対応すべく、加盟校間の積極的な情報交換、ならびにこれからの通信制高等学校教育に向けた研究・研修を積極的に取り組み、次世代を担う人材育成に尽力してまいります。是非、私立通信制高等学校にご理解を頂きますようお願い申し上げます。


全国私立通信制高等学校協会

会長 吾妻俊治

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